シュノーケリングかダイビングか?プロがすすめる石垣島でのマンタ体験

ダイビングで見るマンタ
「マンタに会いたい!」その一心で訪れる人が後を絶たない石垣島。いざ計画を立てる際、誰しもが直面するのが「シュノーケリングか体験ダイビングか」という選択です。
大変悩ましい選択ですが、結論からいうと「ダイビング」をおすすめします。
水面と水中ではマンタとの出会いはどう違うのか。未経験者向けの体験ダイビングから、自由を謳歌するファンダイビングへのステップアップ、そして絶対に守るべき海のエチケットまで、徹底解説します。
あなたの人生を彩る、最高のマンタ体験へのロードマップになれば幸いです。
目次
Toggleなぜ世界中のダイバーが集まるのか?マンタの聖地・石垣島の魅力
石垣島は、日本が世界に誇る「マンタの聖地」です。この海がなぜプロ・アマ問わず世界中のダイバーを惹きつけてやまないのか、代表的な魅力を3つ紹介します。

地形と生態が織りなす「遭遇率90%以上」の奇跡
石垣島周辺、特に「川平石崎(かびらいしざき)マンタスクランブル」や「マンタシティ」というポイントは、世界でも稀な「クリーニングステーション」が密集するエリアです。マンタは、体の寄生虫を食べて掃除してくれるホンソメワケベラなどの小魚を求めて、この決まった岩礁にやってきます。
マンタにとって体を美しくするスパのような場所であるため、ダイバーは彼らがリラックスしてホバリング(停滞)する姿を、高確率かつ長時間観察することができるのです。

圧巻の群泳「マンタトレイン」という野生のドラマ
石垣島がダイバーを熱狂させるもう一つの理由が、複数のマンタが連なって泳ぐ「マンタトレイン」です。
これは1枚のメスを複数のオスが追いかける求愛行動の一つで、時には4〜5枚、運が良ければそれ以上のマンタが、まるで列車のように列をなして目の前を駆け抜けていきます。
このダイナミックな光景は、クリーニングステーションでじっとしている姿とは対照的な、野生本来の力強さに満ちています。水中でこの「トレイン」に遭遇した際、巨大な翼が次々と頭上を覆い尽くす光景は、ダイバーだけに許される一生モノの特等席です。

全てのダイバーを包み込む「石垣ブルー」
極めて透明度が高く、年間を通じて温暖な石垣島の海は、ダイビングへの心理的・身体的ハードルを下げてくれます。
水深約10m前後の比較的浅い場所にマンタが現れるため、初心者のダイバーでも美しいサンゴ礁や熱帯魚と共にマンタを観察できる、「贅沢な環境」が整っているのです。
迷ったら体験ダイビング。シュノーケリングとの違いを知ろう

浅いサンゴ礁の上を泳ぐマンタ
シュノーケルは「水着だけで気軽にできる」という最大の魅力があります。しかしプロとして断言できるのは、「マンタと目を合わせ呼吸を共有する体験」は、ダイビングしか得られないということです。
シュノーケリングの視点:上から眺める「動的な影」

シュノーケリングは水面に浮いて観察します。マンタが水面近くを泳いでくれれば幸運ですが、多くの場合、マンタは数メートル下の岩礁付近にいます。
波の影響で視界がゆがんだり、シュノーケルに水が入るのを気にしながら、遠い水底の巨影を追いかけることになりがちです。
体験ダイビングの視点:下から仰ぎ見る「神秘の翼」

一方、体験ダイビングでは、インストラクターのサポートを受けながら、マンタと同じ水深まで降りていきます。
圧倒的な没入感
水中では波の音は消え、自分の吐く泡の音だけが響く静寂の世界。その中で、幅4mを超える巨体が無音で通り過ぎる瞬間は、まさに圧巻の一言です。
アングルの特権
マンタを「下から見上げる」ことができるのはダイバーだけの特権です。マンタの白い腹部、エラが動く様子、そしてつぶらな瞳。光を透かして舞うその姿は、神々しささえ感じます。

マンタを楽しむための正しい距離感とマナー
マンタ体験を「最高の思い出」にするか「後悔」にするかは、ダイバー側のマナーにかかっています。

「追わない、さえぎらない」が鉄則
マンタは繊細な生き物で、石垣島ではマンタの生態系を守るためのルールがあります。これは初心者・上級者関係に無く全てのダイバーに共通します。
以下のルールを必ず守りましょう。
- マンタを追わない、さえぎらない
- マンタの上を泳がない
- マンタに触らない
- マンタに泡を当てない
- マンタの根に登らない
ガイド付きの体験ダイビングやファンダイビングでは、「ガイドがいる水深を越えない」ということも決まりです。
覚えられるかな…と不安になった方は安心してください。マンタのポイントに潜る時は、必ずエントリー(海に入る)前にガイドからマンタのルール説明があります。陸でも水中でも、ガイドの指示にしっかりと従いましょう。
マンタに見つけてもらおう
理想的な観察法は、クリーニングステーションの岩陰に静かに陣取り、マンタが自分たちの頭上を通り過ぎるのを待つことです。
「こちらから行く」のではなく「向こうから来るのを待つ」。この謙虚な姿勢が、結果としてマンタをリラックスさせ、驚くほどの至近距離まで引き寄せる秘訣なのです。

体験ダイビングの先に広がるファンダイビングの世界
体験ダイビングを終えたとき、多くの人が「もっと長く、もっと自由に潜りたい」と感じます。その時こそが、ライセンス(Cカード)取得のタイミングです。

ライセンスを取れば海外旅行でもダイビングができる
ファンダイビングだけが許される自由
ライセンスを持つ「ファンダイバー」になれば、体験ダイビングでは行けない水深や、よりテクニカルなマンタポイント(例えば潮流のあるエリアなど)へ挑戦が可能になります。
また、インストラクターに誘導されるのではなく、自分のペースで、自分の浮力コントロールでマンタと遊泳感を楽しむことができます。これは、マンタと出会う環境として最もおすすめしたい条件です。
石垣島でダイバーになる意義
世界屈指の透明度を誇る海を持つ石垣島の大きさは、約223㎡と東京都23区の3分の1ほど。その大きさの島内に、シュノーケリングやダイビングを取り扱うマリンショップが約150店舗あるといわれています。
それほどマリンスポーツを行う需要が高く、講習もスキルアップも丁寧かつスムーズで、良質なサービスを受けることができます。
またショップだけでなく、ホテルは水着やウェットスーツでの入館が可能だったり、洗濯機や干場が完備されていたりと、マリンスポーツを楽しむ観光客にとっては至れり尽くせりの環境です。

マレア石垣島の器材洗い場
マレア石垣島は石垣空港から車で約23分、港や繁華街までは5分とダイビング旅行に便利な場所にあります。併設するマリンロッジマレア石垣島は、コインランドリーや器材干場が完備した、ダイバーのためのホテルです。ダイビングやシュノーケリングなどマリンメニューを予約の方には無料送迎もあり、至れり尽くせりの環境が整っています。
マンタ体験実践ガイド!ショップの選び方や1日の流れ

マンタに会いたいという願いを「最高の体験」にするためには、事前の準備とショップ選びが鍵を握ります。初めての方でもスムーズに水中の世界へ飛び込めるよう、具体的な実践ガイドをまとめました。
失敗しないショップ選びの3基準
1.少人数制の徹底
多くのショップが、安全面を考慮して体験ダイビングは少人数制(インストラクター1名に対して2名まで)ですが、念のため、ショップのホームページなどで明記されているかを確認してください。手厚いサポートが不安を安心に変えてくれます。
2.マンタポイントへのアクセス
マンタポイントまでのアクセスが良ければ、乗船時間が短く、船酔いのリスクを最小限に抑えられます。
3.体験ダイビングの実績
ファンダイビングや講習とともに、体験ダイビングに力を入れているショップだと、より丁寧なレクチャーを受けることができるのでおすすめです。

体験ダイビングの相場
石垣島での体験ダイビングの相場は1万後半〜3万円ほどです。
価格の差は、半日コースなのか1日コースなのか、お昼ごはんがついているのか、乗船料は入っているのかなどで異なります。
これまでの経験上、半日コースの体験ダイビングの方が、あまりにも美しい海と巨大なマンタとの遭遇を体験し、結局当日追加で1日コースになったり、満席で当日の変更ができずに後悔したりしている様子を多々見てきました。
最安値優先でなければ、石垣島でマンタを求める体験ダイビングは、1日コースの3ダイブ(3回潜る)がとてもおすすめです。

マンタに会いに行く1日の流れ
7:30 ホテル出発 or ショップ集合
水着を着た状態で集合します。
8:00 港を出港
ボート上でマンタを見る際のマナーや海での注意事項などの説明があります。
9:00 1ダイブ目
穏やかな場所で呼吸やバランスを整える練習をしながら水慣れします。
10:30 2ダイブ目
海況とスキルに見合うマンタポイントへ(別の場所になることもあります)
12:00 ボートの上でランチ
石垣島の景色を沖から眺めながらのランチタイムは格別です。
13:30 3ダイブ目
海況とスキルに見合うマンタポイントへ(別の場所になることもあります)
14:30 帰港
片付けやご精算、身支度を整えます。
15:30 解散
必要に応じてダイビングショップに寄り解散
上記はあくまでも参考スケジュールで、天候や海況で前後します。
持ち物アドバイス
基本的な器材はレンタルできますが、以下のアイテムがあると快適さが格段に変わります。
- 酔い止め
乗船の1時間前には服用をおすすめします。
- 上着(ウィンドブレーカー・パーカー)
水中から上がった後は、風が当たると夏でも体温が奪われます。ボートコートのレンタルがある場合はぜひ活用してください。
- 水中カメラ(レンタル可)
石垣島では多くのショップでカメラのレンタルを行っています。専用の防水ケースに入れれば誰でも簡単に水中撮影を行うことが可能です。とても楽しいのでぜひチャレンジしてください。
- ラッシュガード・日焼け止め
夏以外でも紫外線対策はしっかりと行いましょう。ラッシュガードは日焼け止めのぬる範囲を少なくしてくれるだけでなく、ウェットスーツの着脱も楽にしてくれます。日焼け止めは、サンゴに優しい成分(オキシベンゾン、オクチノキサート、ナノ成分が含まれないもの)を使用しましょう。

不安はここで解消!体験ダイビング&マンタQ&A

Q:全く泳げないのですが、ダイビングでマンタに会えますか?
A:問題ありません。ダイビングは「泳ぐ」というより、器材の力を借りて「浮いている」状態に近いです。何より体験ダイビングはインストラクターが常にそばにいてサポートするため、泳げない方でも安心してマンタ観察に集中できます。
Q:マンタに遭遇できる確率はどれくらいですか?
A:石垣島は通年マンタと出会えますが、高確率で出会えるのは秋(9〜11月)の川平石崎マンタスクランブルやマンタシティポイントです。遭遇率は90%以上とも言われており、世界でも類をみない確率です。野生動物のため100%の保証はできませんが、プロのガイドが潮の流れや過去のデータから、その日最も確率の高いポイントを選定します。
Q:マンタに襲われたり噛まれたりすることはありませんか?
A:その心配はありません。マンタ(ナンヨウマンタ)は非常に温厚な性格で、主食はプランクトンです。サメのような鋭い牙も持っていません。こちらから追いかけたり、触ろうとしたりして驚かせない限り、彼らはダイバーの前で優雅に舞ってくれます。
Q:一人でも参加できますか?
A:もちろん可能です。一人旅でダイビングを楽しむ方は多くいます。特に体験ダイビングはマンツーマンで行うショップも多いため、安心して参加してください。なお、ファンダイビングであっても一人参加は大歓迎です。一人参加の方同士でグループを組むこともあり、新しい趣味仲間ができる機会にもなります。
Q:コンタクトレンズをしたまま潜ることはできますか?
A:はい、可能です。多くのダイバーがソフトコンタクトレンズを使用したまま潜っています。ただし、万が一マスクに水が入った際に流れてしまうリスクはゼロではありません。不安な方やメガネを使用している方は、度付きのマスクのレンタルを事前に相談してみましょう。
Q:ダイビングの後すぐに飛行機に乗っていいですか?
A:潜った当日の飛行機搭乗は厳禁です。「減圧症」を引き起こす可能性があるため、体験ダイビングであっても当日の飛行機搭乗は避けましょう。ダイビング後から搭乗まで、空ける時間は最低でも18時間です。石垣島を離れる最終日にダイビングを予約しないようにスケジュールを調整してください。
Q:一度体験ダイビングをしたら、次はライセンスを取るべきですか?
A:マンタを「自分の力で」見たいなら、ぜひ取得をおすすめします。体験ダイビングもとても楽しい入門編ですが、ライセンス(Cカード)があれば、より深い場所や、より自由な姿勢でマンタを観察することができます。ファンダイビングの世界を知ると、マンタだけでなく、あなたの人生の楽しみが、世界中の海へと広がりますよ。
まとめ

石垣島の海に広がるマンタの世界は、あなたが思っているよりずっと身近です。ダイビングが未経験でも泳ぎに自信がなくても、適切なサポートがあれば誰でもマンタとの感動的な出会いを経験できます。
水面から海を見下ろす「見る海」から、水中でマンタと同じ空間を共有する「潜る海」へ。その一歩を踏み出すことで、人生観が変わるほどの感動があなたを待っています。
優雅に舞うマンタの姿、コバルトブルーの海、色とりどりの熱帯魚たち。「日本に生まれて良かった」、そんな言葉が思わず浮かんでしまうほどの美しい世界が、石垣島の海中には広がっています。
石垣島のマンタツアーは、初心者に優しい環境が整っています。
経験豊富なインストラクター、高い遭遇率、美しい海、そしてアクセスの良さ。すべての条件が揃った「マンタの聖地」で、あなただけの特別な思い出を作りませんか?
